日々の暮らしの中で、パレイドリア現象が怖い時もあるもの。パレイドリア現象とは、人間がが無関係な視覚や聴覚の刺激に対し、意味のあるパターンを見出す現象のことを指します。
雲の形が人の顔や動物に見えたり、建物の壁のシミが人の顔に見えるなど、顔のように見えるパターンを見つけることが頻繁にあります。
ほかにもコンセントが顔のように見えたり、焼き目のついたトーストにキリストの顔が見えるなど、パレイドリア現象は枚挙に暇はありません。
但し、これは別段病気などではなく、なぜかと言えば進化の過程で重要だった脳の顔認識能力が根本にあり、僅かな手がかりから顔らしきものを探し出そうとすることから来ています。
なので、幽霊や心霊と結び付け怖い思いをすることはありません。
ここでは、パレイドリア現象が怖い時もあるもの、左右されないように心掛ける術を紹介しています。
パレイドリアは病気とは全く違うもの、注意しておきたいその特徴面
| 1.顔などの意味のあるパターンを見出す心理現象というもの
意味と概要ということ。パレイドリア現象とは、雲をはじめ岩や建物の模様などの無意味な刺激に対して、人間の脳が顔などの意味のあるパターンを見出す心理現象というもの。
脳の情報補完機能により、実際には存在しない形や意味を認識してしまうものです。
| 2.補完するため、曖昧な情報からも意味のある形を見ようと
人間の脳の処理の仕組みということ。脳は視覚情報を処理する際に、過去の経験や記憶からパターンを予測して補完するため、曖昧な情報からも意味のある形を見ようとするもの。
これは特に顔認識(ファシス)に強く現われ、コンセントの穴や車のライトの配置にも顔を感じることにもなりかねません。
| 3.認識することは、敵や仲間を識別する上で有利だったと
進化的な理由と役割ということ。パレイドリア現象は生存に有利な特性とも考えられ、特に顔や生物の存在を素早く認識することは、敵や仲間を識別する上で有利だったとされるもの。
誤認のコストよりも、見落としのリスクを避ける方が重要であったので、こうした誤認が進化的に残ったとされています。
| 4.繋がるので、宗教的な体験や奇跡の証拠とされることも
文化や宗教との関係ということ。パレイドリア現象は神の顔や聖人の姿など、超常的な解釈にも繋がるので、宗教的な体験や奇跡の証拠とされることもあるもの。
壁のシミやパンに現れた顔などが報道され話題になる背景には、人間の意味づけ欲求や信仰心が関与しているのは言うまでもありません。
| 5.パレイドリア的なイメージが意図的に使われることもある
芸術やデザインにおける活用ということ。アートをはじめ建築や広告デザインでは、パレイドリア的なイメージが意図的に使われることもあるというもの。
見る人によって異なる解釈が生まれることにより、作品に多様な意味を与え、観察者の想像力を刺激するのは言うまでもありません。
パレイドリア現象が怖い時もあるもの、左右されないように心掛ける術
| 1.模様などのほか、過剰なストレスなどで起きやすくなるというもの
刺激を減らす環境調整を行うということ。パレイドリア現象は、暗がりだったり曖昧な模様などのほか、過剰なストレスなどで起きやすくなるというもの。
なので、部屋の照明を明るく保ったり壁やカーテンの模様をシンプルにするなど、誤認しやすい要素を減らす工夫が有効となる、左右されないように心掛ける術の一つ。
また、心身の疲労が強いと錯覚が出やすくなり、充分な睡眠とリラクゼーションの確保が非常に重要で、環境と体調の両面から対処するよう心掛けます。
| 2.状況を記録することで、自分の傾向を知ることができる
自己観察と記録による客観視を身につけるということ。パレイドリア現象が頻繁に起こる場合、そのタイミングや状況を記録することで、自分の傾向を知ることができるというもの。
いつ・どこで・どんな錯覚が見えたかとか、そのときの気分や体調はどうだったかなど、メモに残すと誤認が特定の条件下で起きていることに気づけます。
こうした客観視は、また見えたけど、これは脳の錯覚だと冷静に受け止める訓練にも繋がる、左右されないように心掛ける術の一つ。
| 3.という不安は、他の人と情報共有することで軽減できる
情報の整理と他者との共有で安心を得るということ。見間違いをしたかも知れないという不安は、他の人と情報共有することで軽減できるというもの。
見えたものや感じた印象を家族や信頼できる友人などに話すことにより、それは自然な錯覚と確認して貰える、左右されないように心掛ける術の一つ。
また、ネットで同様の体験談を調べると自分だけではないと安心ができ、過剰な心配だったり不安から距離を置くことが可能になるのは言うまでもありません。
| 4.支障をきたす場合、認知行動療法が非常に効果的になる
認知行動療法(CBT)を活用するということ。パレイドリア現象が日常生活に支障をきたす場合、認知行動療法が非常に効果的になるというもの。
これは、自動思考の歪みを見つけ出し、それに対する現実的な視点を養うことにより、錯覚への過度な反応を減らす方法です。
例を挙げると、見えた顔が実際にはランダムな模様であることを自分に説明し、安心感を得る訓練をするのが、左右されないように心掛ける術の一つ。
もちろん専門のカウンセラーに相談し、体系的な治療プランを立てることが望ましいのは言うまでもありません。
まとめ
また怖い思いをすることはありません。ここでは、パレイドリア現象が怖い時もあるもの、左右されないように心掛ける術を紹介しました。その折には、ぜひお役立てください。
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